2017年08月09日

中野図書館お話会 【8月】報告

お話会の報告8月】           東京都中野区立中央図書館お話会


85日(土)               会進行 澤上しのぶ


夏、真っ盛り!の天気はちょっぴり一休み。どんよりと曇り空の午後、赤ちゃんから小学生のお姉さんお兄さんまでたくさんの子どもたちがおはなしを聴きに来てくれました。


1部では、この世ではない不思議なおばけの世界からスタート。こっちにもあっちにも現れるおばけに,ひゃっ。いろんな形の火の玉に、思わずくすっ。実演を交えたお話は、大人も夢中。「わぁー、まがったよ」「ほんとだぁ」「なんだこりゃ」小さな科学者たちを輩出したようです。大型絵本は迫力満点、見入ってしまう姿が見て取れました。


 2部では、冒険、探検、大発見!!水の中から地球の裏側まで。おはなしの世界ならどんな所へもへっちゃらですね。パネルシアターでは言葉のリズムに合わせて、お母さんが赤ちゃんを抱いたままゆらゆら。体を揺らして楽しむ姿が印象的でした。


 3部は、夏にぴったり(?)こわい世界。ぞくぞく背筋も凍ります。一番前で聴いていた女の子、お母さんとお父さんにぎゅっとしがみついていました。

 いろんなどきどきワクワクに出会えた時間、良い聴き手の子どもたちに感謝です。


今月の語り手 : 伊知地晃子、築地春江、澤上しのぶ


第1部 テーマ  どきどきワクワク ふしぎなせかい 子ども6人 大人10人

おばけ(手袋人形) おはなしかご  澤上

火の玉かぞえうた (ミニパネル)尾松純子作  澤上

まほうのコップ (絵本と実演)まほうのコップ 伊知地

めっきらもっきらどおんどん(大型絵本)長谷川摂子 

福音館書店 築地


紹介図書

・おばけがぞろぞろ ささきまき 福音館

・おしいれおばけ マーナーメイヤー 偕成社

・おばけかぞくのいちにち 西平あかね 福音館

・ふしぎなナイフ 中村牧江 福音館

・まほうのコップ 長谷川摂子  福音館

・じゃぐちをあけると しんぐうすすむ 福音館

・さわってごらん 夜の星 クリスティマシソン  福音館

・めっきらもっきらどおんどん 長谷川摂子 福音館


第2部 テーマ どきどきワクワクぼうけんだ 子ども7人 大人8人

5匹のタコ (手袋人形) おはなしかご 築地

おっきょちゃんとかっぱ (絵本) 長谷川摂子 福音館書店 築地

地球をほる (絵本) 川端誠  BL出版 伊知地

こんなことこんなことあるかしら (パネルシアター) 尾松純子作 澤上


紹介図書

・こすずめのぼうけん ルース・エインズワース  福音館

・ちいさなねこ 石井桃子  福音館

・地球をほる 川端誠  BL出版

・ルイの宇宙旅行 キーツ 偕成社

・おっきょちゃんとかっぱ 長谷川摂子  福音館


第3部 テーマ どきどきワクワク こわいせかい 子ども8人 大人8人

ひとりねるのはこわくない(語り)藤田浩子再話 澤上

のっぺらぼう (語り)のっぺらぼう 杉山亮 ポプラ社 築地

せんたくんおんなのぼうれい(語り)

フランスの12の怖い話 大澤千加 長崎出版 伊知地


紹介図書

・のっぺらぼう 杉山亮 ポプラ社

・かっぱ 杉山亮 ポプラ社

・フランスの12の怖い話 大澤千加 長崎出版

・じごくのそうべえ 田島征志 ポプラ社


今月の手遊び歌・わらべ歌 


◆おばけじゃんけん 井上雅美作

   でてこい でてこい おばけさん

    一つ目こぞうに かさおばけ
      それとも それとも ゆうれいか
       ひゅう〜どろん

                


●次回の中野区立中央図書館のお話会


9月2日(土)

  1部 : 130分〜2時                     幼児向け

  2部 : 230分〜3                        幼児・低学年向け

  3部 : 315分〜345分           小学生向け


  語り手 : 新田安季子、瀧川倫子、高橋裕美

  司会  : 高橋裕美




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2017年08月02日

太陽と月の詩 217号 巻頭言

子どもたちの行く手に

               

東京都 尾松 純子



語り手たちの会が四十周年を迎えました。私の入会は四年目ぐらいだったと思います。幼い息子たちを連れて武蔵野公会堂の和室で行われていた例会に通いました。櫻井さんは別世界の人のように優雅で優しくて、受付には大好きな先輩、曲田さんが座っていてくださいました。あの頃見ていた行く手の光。私はずっとそこに向かって歩んで来たように思えています。覚束ない歩みでしたが、いつも踏みしめる確かさがありました。

でも、今、私たちの立つ大地が大きく揺らいでしまっているような中で、茫然としています。私たちの国に何が起きているのでしょう。言葉とは何なのでしょう?その精神世界を構築しているはずの、世界を創り上げているはずの言葉が何と虚ろに響くことでしょう。

子どもたちは、日々大人の言葉の中を生き、大人たちの言葉が創り上げた世界で育っていきます。私たちの語りは、真実を語り、生きることの喜びを語り、誠実に生きることの美しさを語り続けてきたはずです。そして、私たちの語りは、どんな状況をも生き抜けるようにとの願いと共に、子どもたちに生きていく言葉を手渡す営みでもありました。その存在のかけがえのなさと愛を伝え、“大きな受容の中で生きることのできる世界”を手渡すことでもありました。でも、最近子どもたちにお話を語りながら、後ろめたさのようなものを感じる瞬間がありました。持ち得る全ての力を注ぐけれど、あなたたちの行く手を守ることができないかもしれない・・・そんな不安がよぎります。

そんな時、心の奥に響いてくる言葉がありました。

「最も辛い状況で様々なことを選択しなければならないが、その時、中心には人間がいなくてはならない。人間が苦しんでいるのに経済を考えて助けないということは、どうやっても正当化することはできない。人が自分のせいではないのに辛い状況に陥ってしまった時には、この人は社会において二重に保護されねばならない」

チェルノブイリ事故で苦しんでいる人たちへ向けたウクライナ初代大統領の言葉です。

また、アメリカの闇を暴いたエドワード・スノーデン氏は、「死ぬほど怖い決断だった」と言い、

「だが法律を超えても守らなければならない倫理が存在する」と。

『チェルノブイリの祈り』の著者アレクシェービッチ氏は、大きな歴史が素通りする小さき人々に限りなく優しく寄り添いながら、「人間であり続けることは容易ではない。それでも人間であり続ける作業は、一人になってもやっていかねばならない」と。

彼らの高貴なまでの誠実さと、深い優しさの前に居ずまいを正し、私たちの語りがこの暗澹たる状況の行く手に見える光になり得ることを祈り続けます。 

(語り手たちの会理事・おはなし夢夢主宰)




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