2018年08月02日

葉月語り



〜〜 葉月語り 〜〜

826日(日)の葉月語りは、昨年に引き続き「地球を泣かせないでpart2」を開催いたします。


8月26日(日) 13:00〜16:00 
(12:30開場)

会場   北区滝野川会館 303集会室 定員45名 

   JR京浜東北線 上中里駅東口徒歩 7分

   東京メトロ南北線 西ヶ原駅徒歩 7分

参加費  会員:1000円 一般:1200円



1部 地球を泣かせないで


    (1)「みんな、てんでんこに」      

高橋京子 (福島県会津若松市在住)

    (2)「覚えているよ〜父のはなし」   

宮川千恵子 (沖縄出身 千葉県在住)

    (3)「大阪北部地震体験、昔話ほか」 

木下越子 (大阪府高槻市在住)


 福島、沖縄、そして大阪北部地震の高槻市からおいでいただき、パーソナルストーリー、体験談を語っていただきます。

 今、日本だけでなく世界各地で大きな災害が続いています。次世代に、平和な、そして希望が持てる未来を残せるよう願ってやみません。


2部 葉月語り 〜種々の語り〜 


 参加者の皆様の語りです。もちろん聞き手だけでもOKです。語ったり聞いたり、種々の語りを楽しみましょう。


 暑い日が続いていますが、暑さを吹き飛ばし、熱く語り合いましょう。ご参加お待ちしています。


詳しいチラシはこちらから ⇒ 葉月語り2018.8.26.pdf








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太陽と月の詩 221号 巻頭言

人間への贈り物「想像力」

東京都杉並区 池田香代子

三歳九カ月の孫娘が芝居小屋デビューをはたした。舞台に上がったわけではない。はじめて見物したのだ。

ちいさな劇場は、ハイハイの赤ん坊まで含めて、おさない観客でにぎわっていた。演し物は「赤ずきん」と「ブレーメンの音楽隊」。声優たちがパペットを操りながら、舞台いっぱい、にぎにぎしくストーリーを織りなしていく。

つまり、演者の全身が見えるわけだ。片手に装着した赤ずきんやろばの人形が口をぱくぱくさせ、声は演者が出す。このシステムというか、約束事を受け入れた上で、子どもはパペット芝居を楽しめるものだろうか。

そんな杞憂はすぐに消えた。おおかみが出てくると、孫はシートの上にうしろ向きに立ちあがり、背もたれをつかんで顔だけ舞台のほうに振りむき、いっしんに注視している。怖かったのだ。でも、おもしろくて目が離せないのだ。

ここで、わたしは自分の愚かさに気がついた。孫とはいつもお人形さんごっこをしているではないか。ふたりで人形やぬいぐるみのセリフを言いあいながら、架空のお話を楽しんでいるではないか。だったら、彼女がパペット芝居という様式を瞬時に理解しないわけがない。むしろおさない子どもはおとなよりも、虚実のあわいに立ちあがる演劇的なものに没入する能力に長けている、と考えたほうがいいくらいだ。

それにしても、演じられるストーリーを非現実とわきまえながら全身全霊で楽しむことができるというのは、ヒトという生き物に与えられた、いったいどんな恩寵だろうか。目の前の生身の人間や人形が架空の存在になりきって、こことは異なる世界に生きるさまを受けとめるというわたしたちの想像力には、あらためて驚きを禁じ得ない。しかもこの想像力は、言葉をおぼえたばかりのおさない子どもにすでにゆたかに備わっているのだ。

それは、演者からすれば、想像力というよりは憑依の問題なのかもしれない。物語を演じるとは、モノノケが乗り移ってカタルということだからだ。演者は、乗り移られて異世界に命を得る部分と、それを冷静にコントロールするこちら側の部分に分裂し、そのふたつの部分が最良のコラボレーションをするとき、成功を収める。

次は、孫をお話会につれていこうと思う。きっと、声だけで演じられる異世界を楽しむことだろう。ばぁばのお話は、まわりのおもちゃに気が散って、よく聞いてくれない。わたしの語りがへたくそ、つまり依り代として稚拙だということは措くとして。(ドイツ文学研究者・会員)

posted by 語り手たち at 21:06| Comment(0) | 太陽と月の詩

2018年08月01日

お話の国

お話の国 シリーズ2 詩を語る 5


あこがれ

詩と文  片岡輝


昔の人は、青春を「疾風怒濤」に例えました。朝に

ロダンの考える人を気取ったかと思うと、昼にはグ

ランドのアンツーカの上で、9秒の記録達成を夢見

て短距離走法にチャレンジする。夕べにはキーボー

ドをたたいて「世界の終わり」に酔いしれる。精神

も肉体も激しい嵐となって、時の流れに身を任す。

支離滅裂が青春です。

今月はそんなナイーブな少年を描いた「あこがれ」。

男の子の青春についての詩です。


あこがれ


少年が

旅に心をひかれるのは なぜ

未知へのあこがれが

たくましい肉体に

沸き立ち騒ぐから


少年が

夢に命をあずけるのは なぜ

愛へのあこがれで

きよらかな魂を

みたしていたいから


少年が

なかをまるめるのは なぜ

移ろうはかなさを

自らの足音に

聞き取り竦むから


少年老いやすく

学成りがたし

成りがたきは

学のみにあらざれば

友よ

疾く生き 疾く走れ

あこがれの色あせぬ

そのうちに


*この詩は、池辺晉一郎さんの曲で、混声合唱組曲『風の航跡』(音楽之友社)に収載されています。

posted by 語り手たち at 21:03| Comment(0) | お話の国