2018年07月04日

お話の国


お話の国 シリーズ2 詩を語る4


四季の人

文と詩  片岡輝


1986年に出版された『風の功績』は、池辺晉一郎さんの作曲で8編からなる青春をテーマにした合唱組曲です。その中から1編づつ紹介して行きます。

今月は「四季の人」で、青春の愛についての詩です。


四季の人


夏の陽射しそのままに

まぶしい人

あなたの熱い息吹に

私は陽炎となって

アスファルトの路上でゆれています


澄んだ泉のように

きよらな人

あなたの深い瞳に

私は囚われとなって

愛する苦しみに泣いています


青い木の実そのままに

すっぱい人

あなたの堅い胸に

私はこの耳を寄せて

命の昂りを聞いています

秋の野分そのままに

気まぐれで

樹氷そのままに

透明で

春雨そのままに

やさしくて

私の心を盗んでいった人

それは誰れ?





posted by 語り手たち at 23:49| Comment(0) | お話の国
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