2018年10月11日

お話の国

お話の国 シリーズ2 詩を語る7

季(とき)


詩 片岡輝  


この詩は、世田谷うたの広場の新作コンサートのために書きました。

来年の5月には、作曲者のどなたかによって曲となって、どなたかが歌ってくださいます。

感受性豊かな思春期の四季を描いたものです。

みなさんは、四季というキャンバスにどのような物語を綴られるでしょうか。




季(とき


私たちが出会ったのは春

咲き競う花の香りにつつまれて語り明かしたあの日々

つばき れんぎょう じんちょうげ

すみれ たんぽぽ きんせんか

いまはただ愛おしく


気がついたら汗ばむ夏

山深い滝のしぶきに身を打たせ心澄ませたあの日々

おなが かわせみ みそさざい

すずめ やまどり きせきれい

いまはただ懐かしく


沁みとおる大気に秋を知る

ペガサスの星のゆらぎに誘われて飽かず見入ったあの日々

麒麟 大熊 カシオペア 

双子 オリオン ペルセウス

いまもなおきらめいて


怒濤さかまく冬の海

牙むく白い大波に負けじと挑み打ち克ったあの日々

怖れ 絶望 あきらめ

祈り 希望 夜明け

いまもなお忘られず


季とともに私たちは生き

季とともに記憶は積み重なる

命尽きるまで

posted by 語り手たち at 23:04| Comment(0) | お話の国
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