2009年03月14日

基礎講座修了を迎えて

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◆語り手たちの会基礎講座2009年度

基礎講座修了を迎えて


東京都荒川区 宮崎 亜古

語りの世界にさまざまな形で身を置く19名(前期のみの参加者を加えると総勢33名)が、前後期の講座を終えて、3月14日、発表会を迎えることが出来ました。
おかしくて楽しい話、美しい話、身の毛もよだつ恐ろしい話、不思議な話、パーソナルストーリー。その中には、後世に残したい、私達が忘れてはならない話もふくまれていて、バラエティ豊かなものでした。特に後期の講座では、再話すること、またパーソナルストーリーを語ることを全員が体験しました。自分の言葉で伝えることを重点的に学ばせていただいたと思っています。この期間に各自が確実に自分の語りを掴んでいきました。厳しくも暖かい助言を沢山くださった先生方、個性的な語りを聞かせて下さった先輩方、企画運営して、最後まで面倒を見てくださった井上さん、柏崎さん、松本さんには、心より感謝いたします。
この基礎講座で出会った私達修了生は「せんねんまんねんはじめの一歩」という名前を片岡先生に頂きました。これからも、各自で研鑽し、たまには集い、人の声のぬくもりを語りに乗せて、一歩一歩、語り手としての活動を踏みしめて生きたいと思っております。

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2008年12月07日

片岡ゼミの一年を終えて

◆2008年度片岡ゼミ開催報告
片岡ゼミの一年を終えて

清水三和子

独自の語り、自分自身の再話をめざす片岡ゼミは、語り手と物語の関係を考えるところから始まりました。
物語を聞いたり読んだりした時、いったいこの話を語っているのはだれなのだろう?話を語っている語り手か?もしくは文字にしている書き手か?また、自分が語っている時、語っている自分とはだれなのだろう?話の主人公か、それとも遠くから話を見ている第三者なのか?
考えていくうちに空中に浮かんでいるような心細さを感じて、そこで初めて語り手としての位置がいかに大事か思い至るのでした。
一人称、三人称、その混合、文学作品を人称を意識して読んでみると、改めて作品の構造が明らかになっていきます。例えば、テキストとした『源氏物語―語りのからくり(鷲山茂雄)』では、源氏物語は、物語をいろいろな目線でとらえていて、段によっては違った話のようになる、聞きたい部分を強調したつくりになっていることが指摘されています。語り手が話のどこに焦点をあてるかによって、話の印象が変わること、それはカメラがズームインもしくはズームアウトして対象をとらえることと似ています。
このようなことを意識してから、実際の再話が始まりました。それぞれがひとつの話を選び、自分がこの話を語ることによって何を伝えたいか、この話の登場人物のどの立場にたって語るかということを、初めに決めてから取り組みました。
参加者それぞれの思いをこめての再話の作業でした。ひとつの話でも視点を変えて二通りに再話するケースもありました。創作作品はその文体に引きずられがちですが、自分の語り口に直せば直すほど、語り手の想いが伝わってきました。再話を完成させて発表会をするには至りませんでしたが、全員新しい意識で再話を試みることができました。
ゼミ修了後の感想では、人称を意識したことの意義、話を語るときの語り手の立ち位置(どの立場にたって語るか)の大切さなどがあげられました。
またゼミを通じて、片岡先生の紹介された本の多彩だったこと、スーザン・ランサー『語り手の物語への参与の度合い』、日和総子『おのころじま』、伊藤比呂美『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』、宮部みゆき『おそろし』、桐野夏生『女神記』、光原百合『銀の犬』、カルロ・ギンズブルク『チーズとうじ虫』、兵藤裕己『琵琶法師の位置―声と主体』、松井憲太郎『編集ノート』等々、とても刺激的でした。そして、みなさんの再話したそれぞれの物語もまた、心をかきたてられるものでした。
再話や創作を続けるには、心に刺激を与えることが必要です。このゼミはお互いをインスパイアーするよい場になったのではないかと感じました。(片岡ゼミ世話人)
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2008年08月25日

海外の語り手との交流

◆オランダの語り手「ウィム・ウォルブリンク」のワークショップ(中級)
2008年8月25日に終了、開催報告はこちらです。

国際交流事業「海外の語り手との交流」

「オランダの語り手ウィム・ウォルブリンクのワークショップ」の報告


田所雅子


リズムに乗って自己紹介、空間を感じるワーク、様々なゲームなど遊び感覚で心と体を楽しくほぐしながら、語れる体を作っていきます。歌って踊って語って・・・・。 自分を信頼し、空間を信頼し、語るための基礎固めをします。 空間を感じることにより、物語が語り手の周りで生き生きと立ち上がってきます。 さあ、いよいよ物語の世界へ!
ウィムさんの語る3つの物語。その中からひとつを選び、主人公を呼び出し、登場人物、道具、背景、動きを確認します。そしてイメージを絵にして他のグループに紹介します。それからそれぞれが物語の空間をイメージして体で表現します。 最後に皆さん本当に楽しそうに語りだします。それぞれご自分の言葉でいきいきと。
参加者15名で、それぞれの方に新しい発見があるとても内容の濃いものでした。来年もぜひ、という声が上がっています。

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ワークショップ終了後のウィムさんと参加者
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