2008年06月08日

2008年語り手たちの会基礎講座開催報告

◆2008年語り手たちの会基礎講座 開催報告
語りの基礎講座1が、2008年6月8日から12月7日まで、全7回にわたって行われました。


★講座日程と内容
6/8(日)
1.開校式・オリエンテーション・自己紹介・夢地図の作成
2.ワークショップ・密息(呼吸法)中村明一
3.語りの歴史 櫻井美紀

7/6(日)
1.ワークショップ・語りの声と体のこと 富塚研二 
2.イメージレッスン 松本昌代
3.ストーリーテラーはストーリー・クリエイター 櫻井美紀

7/26(土)27(日)
ワークショップ・・・ウィム・ウォルブリング

9/7(日)
1.語りを聞いてみよう 櫻井美紀、末吉正子他 
2.語りを聞いて、語ってみよう「ふるさと言葉の語り」 君川みち子
3.ワークショップ・表現のための自然な体を知る 竹田恵子

10/5(日)
1.語りの未来と可能性について 三田村慶春
2.自分の語りを作るために「お話の見つけ方、演出…etc」 片岡 輝
3.ワークショップ・インプロ〜語りへ 田所雅子

11/9(日)
1.語りを聞いて、語ってみよう「一緒に遊ぼう、楽しい語りで」 尾松純子
2.発表会の準備

12/7(日)
1.リハーサル A発表会 B打ち上げ

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発表会の様子

★まとめ
NPOになって初めての基礎講座2008(全7回)は、 12月7日北とぴあで行われた発表会をもって、ひとつの区切りを迎えることができま した。 影になり日向になりご協力頂いた皆様、受講生の皆様お疲れ様でした、ありがとうご ざいます。 そしてお忙しい中当日お越し頂いた皆様にも感謝申し上げます。 イキイキと喜びをもって語って下さった一つ一つの語りに その人となりが滲みでていて、温かい幸せな気持ちに浸ることができました。 語りの世界への扉が開かれた瞬間ですね。みなさんは輝いていましたよ! どうか自分を信じ、周りの世界を愛しこれからも学び続けて下さいますように。
育成事業担当理事 松本昌代
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2007年09月30日

特別講座「語り、誕生から未来へ」

◆特別講座「語り、誕生から未来へ」   
2007年9月30日に終了、開催報告はこちらです。

語り手たちの会「祝祭年間2007」企画 講座報告
報告 三田村慶春
 
講座3「語りー誕生から未来へ」
 この講座は九月三十日(日)、東京北区王子の〔北とぴあ〕にて、三人の講師を迎え催されました。開講のねらいとして次の二つの点に絞りました。一つは、現代の語り手にとって伝承の昔話のほとんどが書承によるものであり、テキストに頼らざるを得ない語りの現場で、再話の可能性を再確認すること。二点目は、その裏付けとして、語りの伝承の歴史を時代を追いつつ学ぶことで、昔話がより自由に語られることへの理解を深めることでした。充実した講義の内容と活発な意見の交換で、現代の語りを担うことへの熱い想いが共有できた一日です。それぞれの講義を要約して報告いたします。

古代の語り―その表現と構造―〈第一講 三浦佑之氏〉
 講師がまず言われたことは、「古代文学の中で〈語り〉をどう考えるかと問い続けつつも、漢文で書かれ、文字としてしか残されていない文献を読み解き、古代のことばとして甦らせる研究は、本来、音声でとらえるべき〈語り〉とは矛盾しているのではないか、そのために大きな誤りを抱え込んでしまうのではないか」との講師自らの研究への誠実な問いかけでした。
『出雲国風土記』からは、王に仕えるプロ集団であった語り部の誦う「国引き詞章」が紹介され、地語りとして史実を伝える叙事部分と音楽性豊かに歌う繰り返し部分とが腑分けができること、これは中世の浄瑠璃、説経節にも繋がると考えられるとのこと。次に『古事記』と『日本書紀』の両文献に見られる神の誕生を記した「ウケヒ神話」については、『古事記』では音声表現として語られた神話を語りの姿として残そうとしたあとがあり、『日本書紀』では同じ部分を文章に拠って書いた表現の違いがあることが論じられました。また、古代の語り部たちはいずれの国々にも存在し、ある者は巷の芸能者として国や支配者の由来を語り、またある時は王に召し抱えられて神々や王家の物語を語る存在であったと紹介されました。この講義の詳細は『語りの世界』45号(07年12月号)と46号(08年6月号)に連載されます。

昔話に潜む人々の叡智〈第二講 大島廣志氏〉
 数多くの伝承の語りべからの採話を研究の中心に据える講師には、昔話が日本に伝播した経緯と、人々の暮らしの中で伝承される過程で再話が繰り返され、変容してきた歴史を語っていただきました。「天人女房」や「鼠の嫁入り」を例に、現代にも語り継がれている昔話が中国やインドから伝えられる際、日本の生活に合わせて語り変えられたこと、またグリム童話においても明治時代に我が国に文献として伝えられ翻案された話が、街々を移動する行商人や説経師により語られ、日本の昔話として今に伝えられている話があることも述べられました。更に、家族や一人の語りべにおいても、地域の違いや時代による暮らしぶりの変化により、語り変えられるものであり、そのことから現代の語り手にとって、より自由で楽しめる語りをするには、再話を恐れることなく、昔話を「自分化」することが望ましいとの励ましの言葉で講義をまとめられました。

グリム童話誕生と近代国家成立〈第三講 池田香代子氏〉
 ドイツ民族としての自らの国を持たないが故、民族が団結し国家を成立させる手段として、グリム兄弟は「子どもと家庭のための昔話」を編纂した。しかし、その多くの話の背景を探れば、必ずしも自分たちの民族に伝承されてきた昔話ではなかったこと。また宗教上の理念や近代国家の合理的変化に合わせて、版を重ねて書き変えられたことが語られました。よって現代の語り手がテキストとする翻訳作品と言えど、読み較べることを重ねて、自分の言葉で語り変えて良い、語り変えるべきであるとの言葉で勇気づけられました。


後のウィムさんと参加者
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2007年08月27日

自己発見!心と身体のクセを知ろう

◆ワークショップ「自己発見!心と身体のクセを知ろう」
2007年8月27日に開催終了、報告はこちらです。

8月27日(月)ワークショップ報告(「祝祭年間2007」企画)
わくわく☆ワークショップ

自己発見!心と身体のクセを知ろう


コーディネート・森洋子


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暑さ真っ盛りの八月二十七日、国立青少年センターの練習室で ワークショップが開かれ、櫻井代表をはじめ二十九名が輪になり、笑い、汗を流し、輝きました。テーマは前年、会員のみなさまからアンケートをいただいた八項目のなかから希望の多かった、「発声」と「自分をひらく」を選び、劇団『昴』・現役演出家の松本永実子さん、同じくボイストレーナーの山本のりこさんに講師としてきていただく内諾をいただいたのは今年一月のことでした。
おふたりの力量は知ってはいたものの、内心語り手たちの会のみなさまに受け入れられるか不安もあったのですが、杞憂におわり、講師や参加者のみなさん、サポートしてくださった方々の熱意で、会場は笑い声と発見の喜びではじけるようでした。みなさまに心から感謝申し上げます。
内容は一貫してボディワークでした。午前の部では、内観(自分とつながる)、対手を感じる(他者とつながる)、空間を意識する(場とつながる)ことをボールやゲームをとおして楽しく体感しました。また身体の部分 々 を意識することで深い脱力ができ、身体も心もリセットできることを感じ取りました。午後の部では、ふたりで組になって、声がどのように出るか、意識することでどう変わるか、確認しあいました。参加者から寄せられた多くの感想のなかからいくつかをご紹介します。

☆心も身体も開放する。開放できるところから、初めて語りの一歩を歩みだすことができるのだと知りました。
☆自分の心と身体をつなげる。それから他の人とつながることができる。
☆声を響かせて出す、とても具体的でわかりやすくおもしろいワークショップでした。声という大事な宝物を持っていると思った。このような機会をまた希望します。
☆今まで語りというのは身体表現であるという視点が抜けていたという気がします。
☆素晴らしいワークショップでした。年一回こうした会があったらいいと思います。会員の親しい交流の場になると思います。役に立つことばかりで心から感謝の一日でした。ありがとうございました。

ワークショップの性格上、人数に制限があり、すべての希望者に参加していただけなかったことは残念であり、申し訳なく思っております。またいつか、会員のみなさまがあい集い気づきあえるワークショップが開かれますように。
(報告・森洋子)
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