2019年02月04日

お話の国

お話の国 シリーズ2 詩を語ろう 10

新しい年の始まり


片岡輝 詩

11日を年の初めとして祝うのは、太陽暦を採用している国々です。

月の満ち欠けを基準にしている太陰暦の11日は、その年によって太陽暦の121日か220日までのいずれかの日に毎年変わります。

その日を旧正月として祝う風習が今も残っており、中国では、春節と呼んで水餃子を食べて祝います。お隣の韓国ではクジョン、ベトナムではテト、日にちは違っても新しい年の始まりを寿ぐ心は共通です。


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詩  新しい年の始まり


新しい年が始まると

古い年はどうなっちゃうの?

もういらないの? 捨てちゃうの?

でも 時間はつながってるのだから

なくなっちゃうはずはないよね?

なくならないと思うけどけど 過ぎてしまった時間を 

二度と繰り返すことはできないよね。

でも その時間に考えたことやしたことは

心や体の中に記憶として残っていると思うんだ

だって 過ぎ去った時間があるから

いまのぼくがいるんだから

新しい年にどんなことをしようかな

あれもこれも

したいことがいっぱい


この次の新しい年の始まりには

誕生日ケーキのように

ロウソクが増えていくと

楽しいだろうな

そのロウソクがチョコレートで出来ていたら

もっと嬉しい


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2018年12月24日

お話の国

お話の国 シリーズ2 詩を語ろう9


幼子の見る夢は


片岡輝 詩 




今年も残るところ一週間を切ろうとしています。


幼子たちは、指折り数えながら待ち望んだクリスマスを前に、


どんな夢を追いながら夢路を辿るのでしょうか?


願わくば、悪夢にうなされることなく、天使の笑みを浮かべながら


サンタクロースに托したささやかな幸せを手にする夢を見て欲しい、


大人たちの切なる願いです。

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幼子の見る夢は




出来ることなら君の見ている夢を


私も一緒に見てみたい


嬉しい夢ならきっと心が弾むだろう


楽しい夢なら寝顔に笑みが浮かぶだろう


悲しい夢なら泣きじゃくるかもしれない


何かに追いかけられる夢なら


私が何かの前に立ちはだかるよ


君の寝顔を見ていると


君が見ている夢の世界が私にも見えるようだ


君の夢の中に私がいるだろうか


私の姿はたぶんまぶしい光の中に溶け込んで見えることはないだろう


それほど君の夢の世界は大きくて


はるかな未来につながっている


私に出来ることは


君が夢を見る夜が平和であることを守ること




2018/12/23


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2018年11月23日

お話の国

お話の国 シリーズ2 詩を語ろう8


人里から千マイルはなれて 星からの小さな王子へ

 詩 片岡輝


いま、研究ゼミ(片岡ゼミ)では、サン・テクジュペリの『星の王子さま』を素材にして、

新しい物語の創作を進めており、素晴らしい作品が生まれつつあります。

次のシリーズ4で紹介したいと思っていますが、1986年に出版した池辺晉一郎さん作曲で

発表した『時の記憶』の中に『星の王子さま』をテーマにした詩があったことを

思い出しましたので、読んでいただきたいと思います。語ってくださると嬉しいです。


人里から千マイルはなれて


昔の人はいいました

会うは別れのはじめ

愛は悲しみの泉

命ははかない幻と


でもぼくたちは

もう出会ってしまいました

愛してしまいました

幻であるが故におたがいを

一層激しく求め合い


人里から千マイルはなれて

地の果ての砂漠が

こんなにも美しく

棘のあるバラが

こんなにもやさしく

疑い深いきつねが

こんなにも善人で

牙のあるへびが

こんなにも親切だと

教えてくれたのは

星からやってきた

小さな王子

あなたです


昔の人はいいました

時は流れて還らず

愛は移ろい揺れる

命は羽毛よりも軽いと


でもぼくたちは

もう選んでしまいました

信じてしまいました

幻であるが故におたがいを

一層激しく求め合い


人里から千マイルはなれて

別れのかなたの

永遠がなんであるかを

教えてくれたのは

星へ還っていった

小さな王子

あなたです



*混声合唱組曲の楽譜は、音楽之友社のWEBon-demandで購入できます


posted by 語り手たち at 22:12| Comment(0) | お話の国