2022年05月10日

語りの世界バックナンバー

『語りの世界』バックナンバー在庫数
2022年5月11日現在

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在庫数

特集

28

4

表現と表情

29

18

こわい話

30

25

語りボランティア

31

105

声とことばで伝える

33

31

未来へ語り継ぐ

35

16

ストーリーテリングの歩みとこれから

36

40

パーソナルストーリー

38

63

妖精 精霊

40

15

世界の語り手たち

42

16

物語の力

49

37

再話と語りU

50

23

現代の語りとは

51

154

櫻井美紀さんの逝去を悼む

52

170

子どもたちに語りをどう手渡すか

53

65

時代を証す

54

67

障がいと語り

55

55

再話のたくらみー物語の再生

56

90

語りの場ーいまむかし

57

80

私の語りた話い

58

85

ふるさとのことばで伝える

61

30

生きる知恵=伝承と記録

62

25

語りを楽しみ、深める

63

9

くちびるにおはなしこころににじを

64

13

明日の語り手たちへ

65

13

いま、改めて、語り手とは?

66

7

レパートリーを豊かにしよう

   
 

150

文化シリーズ 津軽の詩


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posted by 語り手たち at 23:15| Comment(0) | 出版物

2022年05月03日

お話の国

負け犬 日本昔話異聞より      作・片岡輝


 日本の昔話の中の負け犬の立場からの詩のひとつです


舌切り雀のお宿を訪ね

食べ放題に飲み放題

踊って 歌って ほろ酔い気分

帰りの土産に 出されたつづら

欲張り婆さん ためらいもせず

どれより大きい つづらをえらぶ

つづらは重いし おうちは遠い

そこで どっかと つづらをおろし

宝のなかみ 確かめようと

開けてびっくり 腰抜けた

中から飛び出す 妖怪変化

婆さん あわてて 地面をはって

逃げて もぐって みみずになって

あわれ餌食になったとさ

雀の餌食になったとさ

         「語りの世界」

posted by 語り手たち at 19:39| Comment(0) | お話の国

2022年05月01日

太陽と月の詩 No.236号 巻頭言

やり過さないために

NPO法人 語り手たちの会 理事長  片岡 輝

 人は愚かなもので、大切なものの本当の価値は、失ってみて初めて気付くことが多い。時流に身をまかせていると、眼力にも曇りが生じてくるのだろうか、とかく自己中心で遠見が効かなくなる。日常の些事ならまだしも、一国の命運ともなれば、後から悔やんでも取り返せない。その失敗の繰り返しの結果は歴史にはっきりと刻まれている。  


 フランク・パヴロフ作 ヴィンセント・ギャロ絵『茶色の朝』(大月書店・2003)は、目が覚めたら一夜のうちに世界が茶色一色に染まり、競馬情報を読もうと思って手にしたいつもの朝刊の題字が「茶色新報」に変わっている。図書館の蔵書の発行元の出版社がつぎつぎと裁判にかけられ、それらの出版物が棚から強制撤去された。茶色の巨大な圧力が日常を押しつぶそうと迫って来る。茶色党がペット特別措置法を制定したので茶色以外のペットは飼えなくなった。「いやだと言うべきだったんだ。抵抗すべきだったんだ。でも、どうやって? 政府の動きはすばやかったし、俺には仕事があるし、毎日やらなきゃならないこまごましたことも多い。他の人たちだって、ごたごたはごめんだから、おとなしくしているんじゃないか?……だれかがドアをたたいている。こんな朝早くなんて初めてだ。

……陽はまだ昇っていない。外は茶色。そんなに強くたたくのはやめてくれ。いま行くから。」  


 物語は、ここで終わっている。その先がどうなるかは、読者の想像力次第だ。哲学者の高橋哲哉は、「やり過さないこと、考えつづけること」とのメッセージを本書に寄せている。「ファシズムや全体主義は権力者が人びとを一方的に弾圧し恐怖政治をしくことによって成立するだけではありません。 …はるかに多くの場合、人びとがそうしたものの萌芽を見過ごしたり、それに気づいて不安や驚きを

覚えながらも、さまざまな理由から、危険な動きをやり過ごしていくことによって成立するのです。」  


 やり過すとは、見ざる・聞かざる・言わざるを決め込むこと。見て・聞いて・もの言うためには、考えつづけることが肝要だ。目をカッと見開き、耳を研ぎ澄まし、口を大きく開けていよう。頭脳を明晰に保つことは言うまでもあるまい。


posted by 語り手たち at 18:55| Comment(0) | 出版物