2017年10月10日

テラブレーション IN 日高

どこかで 誰か 語っている 11

テラブレーション IN 日高

     

  秋のひとときを おはなしとともに 過ごしませんか?


主催 おはなしブレーメン

日時 20171117日(金) 10:30〜14:30

場所 日高市総合福祉センター 高麗の郷(こまのさと) 

                       2F 生涯学習室

    住所  埼玉県日高市大字楡木(にれぎ)201番地

    

    最寄駅 JR八高線・川越線高麗川駅下車 徒歩15

                西武秩父線 高麗駅下車 徒歩約20分

      

たくさんのお話を楽しみたいと思っています。

もちろん、聞いて楽しんでいただくだけでもいいです。


おはなしをしてくださる方は、題名、出典、時間(10分以内)をご連絡ください。

なお、昼食は各自でご用意ください。高麗の郷1階に食堂もあります。


みなさまのご参加をお待ちしています。


申込先 細谷 042-989-56972

    曲田 042-985-4400

          留守電の場合には、お名前、電話番号を入れて下さい。

          こちらからご連絡いたします。


   

posted by 語り手たち at 14:13| Comment(0) | 全国語り情報

2017年09月16日

明日の語り手プロジェクト 〜おはなしを決めよう!〜

第5回 明日の語り手プロジェクト 

               〜おはなしを決めよう!〜



2017910日(日)13001430

たまプラーザ地域ケアプラザ 地域ケアルームにて


 5回目になる「明日の語り手プロジェクト 〜お話を決めよう〜」がたまプラーザ地域ケアプラザで行われました。

 8月の発表会で誕生した「明日の語り手」たちに新しいスタッフも加わり、ますますにぎやかになったワークショップの始まりです。

 まずは導入として声出し。二組に分かれ、向かい合って「ウッハ ウハウハ」から「ウッホ ウホウホ」まで、おなかの底から元気よく声を出しました。

 次に「言葉とあそぼ 〜イメージをふくらませて〜」というプログラムで「しりとりあそび」をしました。輪になって座り、しりとりでおとなりへ言葉をつないでいきます。ルールは3文字以上の言葉です。文章でもいいけど、もちろん「ん」で終わらないこと。ママからでた「リンゴ・スター」に子どもたちはキョトン。最後は最年少、3歳のメンバーの「犬ぞり」で終わりました。


明日の語り手9月10日DSC_0820.jpg

パパも参加してワークショップ中


 続いて、1人ずつお題の絵をもらい、その絵について3つのヒントを出してもらい、みんなで絵を推理する、という言葉遊びをしました。3つ目のヒントにその絵の気持ちをこめること、というのがルールです。娘さんを送ってきて、そのまま参加してくれたパパも、ラクダの気持ちを的確に代弁してくれました。

 次に、語り手にとってとても大切であり、とても難しいテクニック、「間」を意識するためのワークショップです。同じテーマで3つの物を紹介しますが、3つ目の前に「間」をとります。6か月の赤ちゃんと一緒に参加してくれたママは「赤ちゃんの好きなところ」というテーマで発表してくれました。1番好きなのは「クリームパンのおてて」。みんな納得のかわいらしさです。どのメンバーの発表も、「間」のあいだすごくドキドキワクワクします。これが「間」の力なのだなあ、と思いました。

 こうして語り手としてスキルアップをはかった後は、12月の発表会のためのおはなし決めです。スタッフが持ち寄ったおはなしの中から、おはなしを選びました。ひとりひとりが「語り」そのものを楽しんでほしい、との願いから、スタッフも一緒に慎重におはなしを選んでいきます。まだ二つのおはなしで迷っているメンバーもいましたが、それぞれ気に入ったおはなしを、ニコニコ顔で持ち帰ることができました。

                          清智子


どのお話にしようか原稿を読んでいるこどもたちとママ 9月10日.jpg

どのお話にしようか原稿を読んでいるこどもたちとママ


posted by 語り手たち at 22:50| Comment(0) | 40周年記念事業

2017年09月12日

9月のお話

引き出しの中の海


                          片岡輝・文 花之内雅吉・絵


の間、あんなに元気よく磯の岩場の上で

走り回っていたフナムシたちは、いったいど

こにかくれてしまったのでしょう? そうい

えば、色とりどりの車に乗って街から海水浴

にやって来る人たちも、九月も半ばを過ぎる

とパタリと姿を見せなくなりました。すると

海の色までが急に明るさをなくして、どこか

よそよそしいのです。

 でも、ふみは、そんな誰もいない海が大好

きです。砂浜に置いてけぼりされたペンキが

はげちょろけになったボートによりかかって

寄せては返す波の音を聞いていると、ふみは

一度も聞いたことがないお父さんの声を聞く

思いがするのでした。


            引き出しの中の海9月@.jpg        


みのお父さんは、ふみが生まれた年の夏

の終わりの嵐の晩に、小さな船といっしょに

海に沈みました。だから、ふみは写真の中の

お父さんしか知りません。漁船の船長さんだ

ったお父さんは、釣り上げた大きな魚を手に

持って、白い歯をみせて笑っています。

 ふみのお母さんは、お父さんを海の底へ連

れていった海が大嫌いです。ふみが、ひがな

一日海辺にいて波の音を聞いていると、「お

まえも海にさらわれますよ」と、恐い顔をし

てにらむのです。でも、ふみは海がちっとも

こわくありません。だって、お父さんが住ん

でいるところなんですもの。




が南の方から近づいているのか、海のご

きげんがだんだん悪くなってきました。波と

鬼ごっこしていたふみは、頭から波しぶきを

かぶって、かんかんです。

 と、その時、男の子が白い裸馬にまたがっ

て、なぎさのかなたから矢のように走って来

るのを見たのです。

 男の子は髪をなびかせ、波を蹴散らしなが

ら疾風のようにやってきて、ふみの目の前で

ぬれた砂を跳ね上げたかと思うと、そのまま

まっすぐ沖へ向かって駆けて行き、みるみる

うちに、白い牙をむく荒波の中に姿を消して

しまったのです。


引き出しの中の海9月A.jpg


れは、ふみが声をあげる間もない出来事

でした。われにかえったふみは、渚を走って

走って、浜の権助じいさんのところへころが

りこみました。

「おじいちゃん、白い馬にのったおにいちゃ

んが、いま、沖の方へはしっていったの。は

やくたすけないと、死んでしまう」

 魚をとる網をつくろっていた権助じいさん

は、ふるえているふみをやさしく抱きしめな

がらこういいました。

 「そうか、白い馬に乗った男の子を見たか。

 その子を見たら、もう夏は終わりじゃ。まも

なく秋の嵐がやってくるぞ」


 引き出しの中の海9月B.jpg

  

みは帰り道、なぎさでたくさんの夏の思

い出を拾い集めました。

 おはじきにちょうどいい大きさをした巻貝

のキサゴを三つ。宝石のようにキラキラ光っ

ているホシキヌタ貝。小さな小さな貝殻が集

まっている砂浜では、花びらのようなサクラ

貝、うずら豆のような形のミゾ貝……。

 そして、なによりうれしかったのは、ふみ

の大好きなあんパンそっくりなヨツアナカシ

パンを見つけたことです。ヨツアナカシパン

は、ウニの仲間で、ほんとうにおいしそうな

形なんですよ。


 引き出しの中の海9月C.jpg


辺で集めた夏の思い出を、ふみは箱につ

めて、机の引き出しにしまいました。しまい

ながら、ふと、「白い馬に乗った男の子はい

ったい誰だったのかな? もしかしたら、あ

の子のお父さんも海の底にすんでいて、お父

さんに会いにいったのかもしれない。ふみも

海女さんのように海にもぐって、お父さんに

会いたいな」と、思いました。

 その晩は、権助じいさんのいったとおり、

秋の嵐になりました。窓をたたく激しい雨の

音でなかなか眠れないふみが、机の引き出し

をそっと開くと、夏の思い出たちがやさしい

子守唄を歌って、ふみを深い眠りの海へ連れ

て行ってくれました。夢の中で、お父さんに

会えるといいですね。 


引き出しの中の海9月D.jpg




posted by 語り手たち at 22:12| Comment(0) | お話の国